01 シネコン作りは、答えのない仕事。 Akihiro Nishino 映像事業部 事業統括部 企画開発課 2015年入社
PROFILE

映像事業部劇場運営部運営課、ライフ・デザイン事業部でFC(フランチャイズ)事業に携わった後、現職。映画館に限らず、自分の作った(考えた)ものを世に出すのが目標。「1本の映画が上映されるまでは、本当にたくさんの人が関わっている。映画館っていうのは、映画を届ける最後の走者なんだ。その誇りを持って仕事に取り組んでほしい」。1年目の研修で、劇場支配人から聞いたそんな言葉を胸に刻んでいる。

入社動機を教えてください

 私は映像学部の出身です。
学生時代はプロ用のカメラを使ってドキュメンタリー作品を撮りながら、将来は映画監督になりたいと考えていました。
その一方で、いわゆる一般の社会人になりたいという思いもあったのです。
結局「自分の作品を世の中に出す=丸裸になる」という覚悟を持てなかった私は、映像制作の道をあきらめて就職することにしました。
 どのようなかたちでもよいので自分の考えを表現できる仕事はないか。そうした軸で就活をすすめているとき、当社を知りました。それまで、企業と学生が互いに化かしあうような面接を多くの会社で経験したのですが、東急レクリエーションは違いました。学生一人ひとりにきちんと向きあい、学生自身の言葉に耳を傾けてくれたのです。「この人たちと一緒に仕事がしたい」という思いが強まり、入社を決めました。

現在の仕事内容について

 どんな映画館を、どこに作るか。ものすごくシンプルに言うと、そうしたことを考える仕事です。現在当社では18館のシネコン「109シネマズ」を運営していますが、その先にある19館め、20館め、21館め…と未来を見据える仕事だと言えるでしょう。
 新しいシネコンの出店計画を練る際は、入念な調査が必要です。その場所にシネコンを作って、本当に人が集まるのか、採算が合うのか、持続できるのか。さまざまな角度から分析を行った上で、「では、どんな映画館を作れば、そこに集まるお客さまに喜んでいただけるのか」を企画立案しています。同じような施設ばかり作っていては、このビジネスは成り立ちません。映画館にどういう機能が望まれているのかニーズを探り、間違いのないアウトプットが求められるのです。

仕事のやりがいと難しいところ

 ひとくちにシネコンと言っても、付加価値のつけかたによって劇場の個性は大きく異なります。IMAXや4DXといった上映設備、ライブビューイング会場や展示会の開催といった多様な用途、飲食店やショップなどの併設サービス。それらを組み合わせながら、その街のカルチャーにフィットするのはどんな劇場だろう? …とアイデアを考えているときが仕事のいちばんおもしろい部分であり、やりがいを覚える瞬間です。それと同時に、実は仕事のいちばん難しい部分でもあるのです。
 そこにお客さまが集まるかどうかは、実際に映画館を建ててみないとわかりません。この部署に来てまだ1年。いまは先輩に指導していただきながら、予想数値の立て方やデータの読み方を勉強中です。これから経験を重ねて、予測精度を高めていきたいと考えています。

今後の目標

 立地や上映する作品のラインナップが良ければ、映画館にお客様は来て下さるでしょう。けれどそれでは、映画をただ消費するだけの場所になってしまいます。これからの20年、30年先を見据えたとき、現状に満足するのではなく、「映画館で映画を見る」といった文化をバージョンアップし続ける必要があると考えています。極端に言えば映画館という概念にしばられることなく、まったく新しい映画の楽しみ方を提案したい。言うなれば、新しいレクリエーションを創造したいのです。
 そのためにも、普段からのインプットは欠かせません。何が人の心を動かしているのか、つねに注意深く観察するように心がけています。寄席や大衆演劇、美術館などにも通っています。なぜこうした場所に人が集まるのか。距離の近さ、ライブ感、一体感、特別感…、さまざまなジャンルからそうしたよい部分を吸い上げ、自身の仕事に活かしたいと考えています。

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※所属は取材当時のものです。

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