※1年間にわたって各部署で研修を行うのは、将来の幹部候補である総合職にとって豊富な現場経験が不可欠だからです。配属先は社員のキャリアプランを個別に検討し、会社の欠員状況で判断した上で決定されますので、希望通りの部署に配属されるとは限りません。
T.H. まずはあらためて、皆の最近の仕事ぶりから聞いてみていいかな? 僕はエニタイムフィットネスの店舗運営と管理業務、それから新規店舗の開発関連業務を担当中。運営・管理業務としては店舗スタッフの採用関連業務、各店舗の備品やマシンの発注・修繕の管理を担当していて、新規店舗の開発関連業務では入会者数確保を目的とした宣伝販促に関する業務を担当してるよ。
H.K. 私は映画館でポップコーンやドリンクなどの飲食物を販売するコンセッション部門を担当してる。商品の仕入れ・売上管理のほか、上映作品とコラボした「109シネマズ限定オリジナルメニュー」の開発も配給会社と協議して進めて、コンセッションを盛り上げてるよ。あと、109シネマズの中で展開している「TAG COFFEE STAN(D)」の運営・開発業務も担当してる。仕事のなかで気を付けているのは映画館スタッフの気持ちを考えること。積極的にコミュニケーションを取って、対話を欠かさないようにしてるよ。
F.K. 僕は会社の経営や事業の状況を把握し、経営層と共に経営判断を行う部署に所属してる。今年は中期経営計画を策定する年だから、各事業部と密にコミュニケーションを取りながら、会社の目指すべき方向性について経営層とディスカッションを行っているところだね。もっとも、僕自身はまだ駆け出しなので、会議やミーティングのスケジュール調整、資料作成や全社の予算実績分析のフォロー、親会社である東急株式会社との調整を主に担当中。文学部出身ということもあって会計知識がほとんどなかったから、毎日が勉強だよ。
Y.I. 私は1都3県を中心に中小規模の商業ビルやオフィスビルの管理・運営を手掛けている部署に所属してる。具体的な業務は空室部分のテナント誘致活動、テナント様との契約交渉、不具合設備の修繕をはじめとしたビルの維持管理など多岐にわたる感じだね。
実際に働いてみると、他部署に比べて個人で動くことも多く、一人ひとりが、ビルのオーナー様やテナント様といった取引先のニーズを理解し、提案をしている感じがあるかな。私自身はサブ担当として先輩方をサポートしながら実務を学んでいるところだけど、もともと不動産に興味を持っていたこともあって、毎日がとても充実してる。
T.H. 学生時代から興味のある分野が明確にあったのはすごいよね。とはいえ、東急レクリエーションの業務の多様性に惹かれて入社したから、別々の部署にいながらもそれぞれが仕事を楽しんでいる感じがするよね。僕自身、学生時代からエンターテイメント領域で新しい事業や新店舗の立ち上げに関わりたいという気持ちがあったこともあって、エニタイムフィットネスの事業に関われることにやりがいを感じてるよ。
H.K. 私の場合は、販促活動などを通じてお客様の反応をダイレクトに感じられるところに面白味を感じているかな。もともと就職活動でも「人に何かを届けたい」という視点を大切にしていたし。だから、初めて劇場に設置する販促POP(ポップ)を作成した時には、お客様の目に直接触れるということにワクワクした。
Y.I. 劇場に設置するPOPとかってどうやって作ってるの?
H.K. 配給会社が素材用のデータを提供してくれるので、それを自分なりに組み合わせたりして作ってるんだよ。もともとデザインソフトを使ったことはなかったんだけど、この業務で試行錯誤しているうちに多少は使えるようになったね。109シネマズの限定商品になると、自分達で商品写真を撮ったり、ゼロからデザインを考えたりもするよ。
F.K. 経営企画室では経営層とのミーティングがとても勉強になる。入社2年目で会社全体を俯瞰できる部署にいられるのはとても貴重な経験だと思うし、ちょっとずつ経営という舵取りの一部が見えるようになってきたかな。
T.H. 経営層とのコミュニケーションって大変そうだよね。
F.K. もちろん緊張する場面も多いよ。目上の方とコミュニケーションを取る時には、いまだに一呼吸置いてから行く。何も考えずに行くと質問された時にうまく返答できなかったりするから、ある程度、対話を想定した上でコミュニケーションを図るようにしているね。
Y.I. それは大変そう。私は最近、まずは部内の役に立つことを意識していて、新人だからこそ役立てる業務もあるって実感してる。たとえば、部内の業務マニュアルの見直しにあたっては、これまでの「当たり前」にとらわれない目線が大事ということで、私の意見もしっかり聞き入れてもらえるんだよね。不動産事業部の業務改善につながるのはもちろん、これから入ってくる後輩たちのためにもなるだろうから精一杯やり遂げたいね。
Y.I. そういえば、研修期間中に印象に残っている出来事とかある?
T.H. 研修期間中に配属された109 シネマズ湘南での経験が思い出深いかな。ちょうどコロナ禍が収束したタイミングだったことと夏休みだったこと、自治体が映画の割引クーポンを配ったことなどが重なって、お客様が映画館のロビーからあふれ出すくらい並んで、ビックリしたんだよね。とてつもなく忙しかったけど、こんなに多くのお客様が来てくれることに誇らしさを感じたよ。
H.K. 私は研修期間の後半に今の部署に配属されたけど、早い段階で数字を扱う業務をたくさん経験できたことが印象に残ってるかな。数字には苦手意識があったんだけど、「どの劇場はどのくらいの期間で、どのくらいの商品を販売することができるのか」といったことも念頭に置きながら戦略を考えなければならないんだ。最初は単純に過去のデータを参考にしてたんだけど、劇場の立地と作品の相性などを加味できるようになると、徐々に数字を導き出すことに面白味を感じられるようになってきたんだよね。といっても、その根拠を整理し、理論立てて説明していくのにはいまだに苦戦してるけど、その基礎を研修時に学べたのは本当に良かったと思ってる。
F.K. 僕の場合は109シネマズプレミアム新宿の開業に携われたことかな。Y.I.さん以外の3人は当時、映像事業部で研修中だったから、開業の1か月前あたりから新宿の東急歌舞伎町タワーに頻繁に通って、それぞれの立場で開業準備に携わっていたよね。日常業務と並行しながらで大変だったけど、研修期間中に東急グループ全体が関わる大きな再開発事業の一部に携われたのは本当に良い経験だったと思ってる。開業前の内覧会で、映画業界のさまざまな関係者の皆さんと名刺交換ができたのも印象的だったな。
T.H. 研修期間中、映画館のアルバイト採用に携わった時の経験も役立ってるよ。採用関連の書類の不備をなくすためのマニュアル作成の経験やノウハウなんかは、今もダイレクトに活用できてるしね。
H.K. 店舗の現場を経験できたことも大きかったかな。実際の状況を知っているからこそ、リアリティを持って数字に向き合うことができるし、店舗との調整が必要な際にも相手の気持ちを汲んで具体的な対話ができるしね。
F.K. 店舗ではビジネスマナーやコミュニケーションについても鍛えられたような気がする。現場ならではのスピード感のなかで、電話対応などのスキルを実践的に伸ばすことができたし、上長に対する「報連相」なんかもしっかりと身につけることができたからね。
Y.I. たしかにお客様からの問い合わせへの対応には学びが多かった。私は電話対応がそもそも苦手だったんだけど、回数を重ねていくうちにコミュニケーションスキルが向上していく実感があったし、お客様の思いを汲み取る絶好の機会と思えるようになっていったよ。不動産事業部に配属になってからも、その時の経験のおかげで、自信を持って前向きに電話を取れたし。
T.H. 僕の席の方まで聞こえることがあるけど、言葉遣いとか話し方とかいつも丁寧で、すごいなと思ってるよ。どうやってうまく対応できるようになったの?
Y.I. 先輩たちに「困ったら『しばらくお待ちください』と言って保留にして、無理せず周りの人に聞けばいいよ」と言ってもらえたことで安心して対応できるようになったかな。
でも電話にかぎらず、最大の支えになっているのは同期の皆の存在かも。時々、悩んだりすることもあったけど、皆とご飯を食べに行ったり、いろいろ話しているうちに気が楽になったし。今はそれぞれ違う部署にいるけど、「皆、頑張っているんだ」と思うだけで励みになるし、情報交換するたびにたくさん学びもあるしね。
私たちの代はコロナ禍ということもあって、入社まで実際に会える機会がほとんどなかったけど、入社前に社内向けの自己紹介企画を皆で考えたことでグッと距離が縮まった気がするよね。
F.K. 4人で取り組んだことといえば、研修期間中に人事から配属先の部署についてプレゼンする課題が出されたことがあったよね。4人ともバラバラの映画館で研修していたから、変に相手のことを気遣ったことでコミュニケーションに齟齬が生じて、思うようなプレゼンができなかった。
Y.I. その反省を活かせたのが皆でエニタイムフィットネスあざみ野店のオープニングイベントを担当した時じゃないかな。4人全員で試行錯誤しながらプロテインシェイカーを入会者特典で配布するなどの施策を考案して、街頭でティッシュ配りをしたり、SNSで情報発信したりしながらプロモーションを展開したよね。前回の失敗を繰り返さないように、お互いに積極的にコミュニケーションを取って進めることができたと思う。SNSでの投稿一つとっても、できるだけ多くの人が見てくれる時間帯や内容を自分たちなりに模索したのは良い思い出だよ。皆で一緒にこういった施策に取り組めたのがとても楽しかったし、うまくいった時には達成感を共有できたしね。
H.K. そういう経験を経て、いつの間にか、仕事はもちろん、プライベートでも一緒に遊びに行くようになったね。この間もY.I.さんの引っ越しをレンタカーを借りて皆で手伝って、夜はバーベキューしたりしたもんね。
T.H. 業務に関する悩みもそうだけど、最近はプライベートの話まで包み隠さずしているような気がする。そういえば皆は今、どういう目標を持ってるの? 僕はとにかく先輩や皆の力を借りながら、今の部署のスピード感についていけるようになりたいかな。
Y.I. ようやく不動産事業部の根幹の仕事に携われるようになってきたところだから、しっかりと社内で信頼を得られるようになって、メイン担当として、オーナー様やテナント様の役に立てるようなビル運営を行っていきたいな。
F.K. 会計をはじめとした知識の部分でもまだまだ追いつけていないんだけど、先輩たちの仕事ぶりを側で見ながら、その視野の広さと論理的な思考力を磨いていきたいかな。そういう能力は今後、異動があった時にも絶対に役立つと思うし。
H.K. 私は劇場に寄り添いながら、安心して仕事を任せてもらえるような人材になりたいかな。先日、劇場から「配給会社とのコラボ商品を売り出したい」という要望があったんだけど、正直、期日がけっこう厳しくて。でも、そこで断ったらせっかくのモチベーションが下がっちゃうから、思い切って他の課の人も巻き込んで配給会社に交渉してもらうことに。すると、何とかOKをもらえて、最終的に劇場にも配給会社にもお客様にも喜んでもらえたんだよね。こうやって本社と店舗の足並みを揃え、より良い成果をあげられるようにしていきたいな。
T.H. とっても良い取り組みだね。これからも皆でお客様に感動してもらえるエンターテイメントを届けていきたいね。
※所属は取材当時のものです。